旅行日記(2024 神津島)
2024年5月
さるびあ丸に乗ってきました。今回は神津島を訪ねます。
1日目
さるびあ丸

土曜日の夜20時、竹芝へやってきました。
都内は人でいっぱいです。外国人らしき人もたくさん歩いています。コロナ以前と同じ賑やかさです。

東海汽船の窓口で乗船券を受け取ります。往復とも神津島までの大型客船(さるびあ丸)を予約しています。
客船ターミナルでは伊豆諸島の島々がPRされています。地元の小・中学生による写真やポスターも展示されており、ぜひ行ってみたいと思わせます。

21時40分頃、乗船の時間がやってきました。いざ、さるびあ丸へ。

まずは部屋を訪ねます。往復とも特2等室の下段となります。

展望デッキに上がります。
夜22時ちょうどに出発します。お隣には橘丸がまだいます。

しばらくの間ゆりかもめと並走します(写真左)。東京タワーが遠くなっていきます。
風が非常に強いです。立っているだけでも体力を使う感じがします。そのせいか乗客の大半は早めに屋内へ戻ってしまいました。筆者も羽田空港を過ぎたあたりで部屋に戻ります。
2日目
さるびあ丸 ※1日目の続き

大島で降りる人たちの物音で目が覚めます。時刻は朝5時過ぎです。
展望デッキに出るともう大島が近くに見えています。早朝の風はやや冷たいです。長袖を選んで正解でした。

6時、大島の岡田港に到着します。降りた人々が桟橋を歩いていきます。人やコンテナを迎えに、車両が次々に山を下ってきます。

大島を出ます。
雲の切れ間から光が差します。光の筋が空中に浮かびます。
船はほとんど揺れません。旋回する際の横Gがゆるやかに感じられる程度です。

部屋へ戻ってベッドでくつろぎます。大島を出ると船内は一気に空き、筆者の乗る区画(定員16人)は貸し切り状態となりました。
ガイドブックを読んだり神津島PR動画(外部リンク)を観たりして過ごします。

利島に着く頃、レストランが開きます。海を眺めながら明日葉カレー、わかめスープ、コーヒーをいただきます。

まもなく他の皆さんはレストランを出てしまいました。新島で降りる人はもう下船の支度をしなければいけない時間です。

新島と式根島を経て、神津島へ近づいていきます。
今回訪問する場所はすべて島の西側なので船から見えます。このあと訪問する赤崎遊歩道が見えると、思わず手を振ってしまいます。

10時、神津島の前浜港に到着しました。
さるびあ丸は東京へ折り返し出発し、明日の朝また神津島へやってきます。この間の約24時間が筆者の神津島での滞在時間となります。
前浜周辺

屋根付きの坂道『龍神ロード』を上ります。通路そのものが海と陸とを分ける境界を演出しているようです。

すっかり晴れて暖かいです。
前浜にはもう人がいます。海が青いです。とてもきれいです。

階段を上って物忌奈命神社にお参りします。汗でシャツが湿るくらい日差しが強いです。

再び階段を下りてくると、ちょうどさるびあ丸が出港するところでした(写真中央)。しばらく留まって見送ります。

前浜の町並みは複雑です。建物が密に集まっていて、先を見通せないほどの急カーブと坂道が続きます。

郷土資料館を見学します。旧役場を転用した建物と新しい建物がつながっていて、島の歴史と暮らしを詳しく伝えています。予定していたよりも長い時間滞在しました。

よっちゃーれセンターで金目鯛の煮付け定食をいただきます。明日葉の天ぷらもついています。豪華です。
ありま展望台へ

神津島には展望台がたくさんあります。そのうちの1つ、ありま展望台(写真中央の丘の上)を目指して出発します。

歩けば歩くほどより高いところからの景色となります。道中の横道展望台からは前浜と天上山を一度にのぞめます。

細い道幅のわりに自動車がよく通ります。途中、トラックが待避所まで後退して対向車を通す場面もありました。
ビニールハウスがあちこちに見られます。ついさっき食べた明日葉もあの畑で育ったのかもしれません。

桑の実がたくさん落ちています。懐かしい感じのする夏の匂いです。

切り通しの側面には、木の根が大きく露出しているところもあります。

山道を上って30分、ようやくジュリアの十字架が見えてきました。

ありま展望台は十字架の隣です。
ここから見ると海の青さが本当によくわかります。さわやかな風が心地良いです。
赤崎へ

前浜の集落へ戻ります。
神津島唯一の信号機があります。有名ですね。
この信号、切り替わるタイミングが結構早いです。渡るのが間に合わなくならないように気をつけましょう。

バスで赤崎方面へ向かいます。今回の乗客は筆者1人です。運転手さんが島のお話をたくさん教えてくださいました。
車窓から海を眺めていると、下田発のフェリーあぜりあがやってくるのが見えました。

どんたくハウス前でバスを降ります。海側にはトロッコ跡が見えています。

山側には、踊り岩と呼ばれている地形があります。大きく褶曲した岩の層があらわれています。
先の三原山噴火までは神津島でも地震がよく起きていたそうです。自然は動いているのだと実感します。

海側へ戻ってトロッコ跡を訪ねます。
トロッコ跡は海と空へ向かって伸びています。それを眺めながらパッションフルーツゼリーを食べます。
そこでふいに、子どもたちを含む島の皆さんが海岸のゴミ拾いをしているという話を思い出します。

筆者もゴミ拾いをすることに決めました。予備のビニール袋を使って、道沿いのタバコの吸い殻や放棄された布きれを回収します。経験上、これを一度始めるとゴミがよく目に付くようになってしまって、観光を純粋に楽しむには都合が悪いのですが、やりたいという気持ちが勝りました。

赤い岩が海へとのびています。なるほど赤崎という名が付くわけです。下へ降りてみると、濡れた岩場をフナムシたちが歩いています。生で見ると意外に(?)かわいいです。

赤崎遊歩道を歩きます。
空中から身を乗り出すかのような迫力の視点で海を眺められます。透明な海。足元は谷底まで見えてちょっとスリリング。

海を楽しむことに対する、人々のすごい情熱を感じられる場所です。遊歩道そのものもきれいで自然の情景に似合っています。
なお、遊歩道は写真の奥で通行止めになっています。その向こうがどんな場所なのか今から確かめに行きます。

赤崎遊歩道の入口に戻り、今度は赤崎トンネルに入ります。
トンネル内は風が非常に強いです。そしてフナムシが1匹迷い込んでいます。

トンネルを抜けます。左手には遊歩道の続きが見えています。しかし足元はつながっておらず渡れません。

道路の先にはまたトンネル。近づいていくと、柵で塞がれていて通行禁止の看板が立っています。この大黒根トンネルの入口で道路は終点のようです。
入口近くには第3明好丸転覆事故の慰霊碑と観音像があります。

大黒根海岸は神津島の北端にあたります。式根島、新島、利島、大島が見えます。島の形がそれぞれ全く違うのでわかりやすいです。
宿へ

夕方のバスで前浜の集落へ戻ります。
100円ショップのCan★Doがあります。今回は日曜日なので閉まっていました。
島内唯一のスーパー、まるはんで夕食を入手します。島寿司は売り切れなのでカツ丼を買いました。

宿にお邪魔します。空が曇ってきたので夕焼けや星空を眺めるのは断念し、今夜はこのまま宿で過ごすことにします。
夜になると雨と風がどんどん強くなっていきます。
3日目
さるびあ丸

帰りの朝がやってきました。雨風の弱まるタイミングを狙って港まで歩きます。
前浜の海は昨日とは違って荒れています。海鳥たちも飛ぼうとせず、みんなで砂浜にとどまっています。雲が低く天上山の頂上も見えません。

前浜港の待合所、まっちゃーれセンターに到着しました。
フェリーあぜりあ、ジェット船、飛行機のいずれも欠航となり、条件付き運航のさるびあ丸が唯一の頼みとなりました。防災無線によると当日予定されていた狂犬病ワクチン接種も欠航に伴い急遽延期とのことです。

離島暮らしの厳しさが垣間見えたところで、2階に上がって写真などの展示を見ながら船を待ちます。子どもたちから観光客へ向けた作文もたくさんあり、その中にはゴミのポイ捨てをやめてほしい、ゴミを拾ってほしいという言葉も見られました。筆者が少しでも応えられていたらうれしいです。

さるびあ丸がやってきます。
遠目にも船が前後に揺れているのがわかります。たったひとり荒波を越えてきます。

龍神ロードを通過し、さるびあ丸へ向かいます。
風が強すぎるので傘を閉じます。船に乗ることだけを考えて一直線に進み続けます。

乗船して間もなく、さるびあ丸は神津島を離れます。窓から見える陸地が小さくなっていきます。
なお、この便には神津小学校の修学旅行生も乗っています。

レストランでコーヒーと特製春巻きをいただきます。辛子がよく合います。

さるびあ丸はすべての島への接岸に成功します。この部屋はしばらく筆者一人しか乗っていませんでしたが、大島からは本来ジェット船で帰る予定だった人も含めてそれなりの乗客があり、定員の1/3くらいが埋まります。

揺れはやや大きく、大島~東京湾入口では歩くのが危ないほどになりました。展望デッキへ出てみようとしたところ、ちょうど船が東京湾に入って揺れが収まります。

東京湾では何隻もの船が近くを通ります。視界から船が消えるタイミングがありません。

夕方18時を過ぎて羽田沖にやってきます、空港も混雑時間帯に入り、わずか1分ほどの間隔で離着陸が続きます。さるびあ丸の直上を次々に通過していきます。

レインボーブリッジの下をくぐると、いよいよ旅の終わりが迫ります。

竹芝桟橋が見えてきました。旅の終わりでしんみりムードの観光客とは対照的に、神津小学校の皆さんはこれから始まる新しい旅にますます盛り上がっている様子です。

無事、竹芝桟橋に到着します。
よい旅でした。彼らの旅もよいものになるよう願っています。